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酒の元祖王宝和

乾隆九年(1744 年)、王桂臣という作業場のオーナーが紹興東浦の林頭村で王宝和作業場を設立した。これは現在の「王宝和」の前身であると言える。その後、周雲集、劉宝裕、林万和、金功成、高長兴、善泰等の作業場も引き続き成立され、東浦範囲では、どこでもお酒の香りをしていた。『紹興老酒の歴史』によれば、ここ百年来、醸酒量の最も多い場所はこの東浦である。当該村には3000 以上の住户があるが、三分の一ぐらいは醸酒業に従事していたため、「夜市趋東浦,红灯酒户新(注:東浦の夜市に行けば、赤い提灯を飾っているお酒の店はたくさんあるの意)」と詩に描かれた。その時の王宝和は紹興の陳年黄酒を専門として生産することでよく知られる。関連記載によれば、清の時代の嘉慶県志は、紹興黄酒を十大名産品の一つとして記録したのである。1910 年の南洋勧業会と1915 年のパナマ博覧会及び1925 年の西湖博覧会の展示会では、紹興酒は金賞とその他の賞を入手したことがある。王宝和作業場は2500 年来の黄酒醸造技術を継承革新し、醸造した品質の優れた紹興黄酒はほかのお酒と違う独特の味がする。まず、原材料を精選する。毎年の秋の末ごろと冬のはじめ頃、原材料を仕入れて、金壇、丹陽等地域の上等の新もち米とミネラル物質の含有量が多い、水質の良い鑒湖の水を原材料として使用する。次に、技術要求通りに製作すること。一般には、黄酒を醸造する時、18 斗(中国の古い重量単位で、10リットル相当)の米と8 桶の水が必要であるが、王宝和は6 桶の水と3斗の曲麦(糖化菌を繁殖するための麦の砕け)を利用し、90 日間の重複発酵により、舌触りがまるくてすべらか、甘くて、味が濃厚で、アルコール度が17度のものにする。このようなお酒を飲むと、少し酔いの気分がするが、完全に酔った場合の苦しさはない。出来たばかりの王宝和お酒を陶磁のタンクに貯蔵し、タンク密閉用の泥土は太陽光で照射した後、練り固めて、籾殻で強度を高めたもので、1000kg以上の圧力を耐えることができる。タンクの密閉時間は一般には10年~20年である。貯蔵に時間が長ければ、お酒の科学的反応が充分であり、香りもより濃厚になる。国の解放戦争が終わった後、王宝和は関連部門の強力なサポートを得た。王宝和老酒の品質を保証するため、当時の黄浦区酒類専売管理局は特別に上海唯一のお酒調合工场を設立した。ベテランの調合担当者は、豊富な経験を活かし、お酒の醸造年数と味の特徴に基づき、細かい分析をし、調合フォミュラーを決め、そして見る嗅ぐ味わう等の方法で、作業しながら、鑑定し、特徴のあるユニックな色、香り、味がともに素晴らしい王宝和黄酒を調合する。この作業過程について、上海の説唱芸術(注:漫才と地方劇を融合したものような芸術)家である黄永生氏は「黄酒王宝和を飲むならば、花雕(黄酒の一種)、太雕(貯蔵年数が花雕より多い黄酒)が最も良い」と唄ったことがある。200何十年以来、明月が空にあり、菊の花の香りがする季節では、王宝和黄酒を飲みながら、王宝和ブランドの上海蟹を食べる場面は大いにある。満月の夜、上海蟹の美味しさとお酒の香り、菊の花の香りが溢れる詩のような風景で、人々はこのような雰囲気のなかで、思い存分にその楽しさを享受する。

 
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